【美しいボディラインの作り方・ヒップ編】

トレーニング

ドレスを着たときの背中からヒップのラインが気になる。。。そんなお悩みを一度は持ったことがある方は多いのではないでしょうか?

男女問わず、多くの方から相談を受ける内容となっておりますが、実はその悩みの内容は多岐にわたります。

「下がったお尻を上げたい」ベテラン女性選手

「ペタンとしたお尻にボリュームをつけたい」細身の若手女性選手

「キュッと引き締まったズボンの似合うラインにしたい」男性選手

悩みは人それぞれですが、皆に共通して言えることが1つあります。それは、本気でスタイルを変えたいということです。

そこで、今回は

①なぜヒップラインが崩れるのか?対策方法の紹介

②ヒップラインを構成する筋肉は?

③ヒップラインの鍛え方~初級編~

④セルフケアの方法

の順に解説・紹介していきます。

【なぜヒップラインが崩れるのか?】

ヒップラインが崩れる理由は何でしょうか?

骨盤の形?遺伝?筋肉量?体の使い方? 理由は様々ですが、一番大きな理由は、「不良姿勢」です。

「不良姿勢」とは、猫背・反り腰・巻き肩など様々ですが、ここでは多くの方が当てはまるであろう、「座り姿勢」に焦点を当てていきます。

2つの写真を比較してみましょう。

どちらの方が良い姿勢かは一目瞭然です。

右の写真の一番の問題点は「骨盤の角度」です。

本来、正しい姿勢で座ると、「坐骨」という、お尻の下の方にある骨の出っ張り部分で体重が支えられます。そうすると、骨盤・腰が安定し、その上の頭までバランスが取れた状態になります。

しかしながら、右の写真のように骨盤が後ろに寝ていることで、仙骨も倒れ、重心位置が後ろに行ってしまい、結果としてお尻が体重により潰されてしまいます。

お尻が潰された状態で、8時間のデスクワークを1か月も行えば、お尻の血流が悪くなり、筋肉も圧迫を受けることで萎縮して垂れ下がります。

このような生活を続けていては、どんなに適切にトレーニングを行って筋肉をつけたとしても、効果は半減してしまいますので、まずは「座り姿勢の改善」を行いましょう。

これがお手軽で簡単にできる改善方法です。

フェイスタオルを2cm程度の厚さになるように折り畳み、その上にお尻の後ろ半分を乗せて座ります。

こうすることで、骨盤が立ち、お尻の圧迫を最小限にすることができます。

さらに、30分に一度立ち上がるとより効果的です。

【ヒップラインを構成する筋肉】

ヒップラインは大きく2つの筋肉で構成されています。

大殿筋・・・ヒップ後面を覆い、ヒップライン全体の引き締まりに大きく関与

中殿筋・・・ヒップ側面にあり、体を支える重要な筋肉であり、ヒップの高さに関与

機能的には両方とも大切ですが、特に意識していただきたいのが、①中殿筋です。

この筋肉は、軸を作って立つ、歩行時の骨盤の安定性に大きく関係するなど、日常生活でも常に使う筋肉です。さらに、中殿筋が弱ると、体を正面から見たときの骨盤の幅が広く見える、足が浮腫むなど、見た目にも機能的にも非常に大切な筋肉の1つです。

また大殿筋は、大きな力を発揮することが特徴です。つまり、ジャンプや、負荷をかけてのトレーニングをしていくことで筋肉が成長していきます。大殿筋に関しては、引き締めたいのか、大きくヒップラインを変えたいのかによってトレーニングメニューが異なってくるので、注意が必要です。

【ヒップラインの鍛え方~初級編~】

早速、基本的なトレーニングをご紹介していきます。

■クラムシェル:中殿筋と股関節深層のインナーマッスルトレーニング

① 膝にチューブを巻いて横向きに寝転がり、股関節45°、膝を90°に曲げ、膝から頭までまっすぐになるように姿勢をとります。(この種目は一般的ですが、頭まで伸ばすという意識を持つことはほとんど書かれていないので、運動中、常に頭まで一直線で「軸」があるイメージを大切にしてください)

② 両方の踵を押し付けながら、お尻を締めていきます

③ お尻を締めていくと膝が開いていくので、骨盤が動かない範囲で開閉を繰り返します

(常にチューブのテンションがかかっていることがポイント) 20回×3セットが目安

■ヒップアブダクション:中殿筋のトレーニング

① 横向きに寝転がり、踵から頭が一直線になるように姿勢を作ります。

② 足を床を水平まで持ち上げ、つま先がやや下向きになるように股関節を捻ります

③ 踵と頭が遠くに離れるイメージを持ちながら、足を上下動させます

(骨盤が動かないように注意) 20回×3セットが基本

*体が前後にブレてしまう方は、下の脚を前に曲げると安定します

■レッグロックブリッジ(大殿筋のピンポイントトレーニング)

① 仰向けに寝た姿勢で、片脚の股関節・膝関節を曲げます

② 対側の膝を抱え、骨盤を後傾に位置させます

③ 軸足で垂直に床を押し、ブリッジ動作をします

  (腰が反らないように、膝はしっかりと抱えたままキープします)

④ お尻が床に触れる直前で、再度ブリッジ動作を行います

  (動作時中は常に軸足で床を押しておくことがポイント) 20回×3セットが目安

運動時に筋肉が攣りそうになったり、痛みを感じる場合は、すぐに運動中止してください。

【セルフケアの方法】

最後に、今回紹介した「中殿筋」と「大殿筋」のストレッチの方法をご紹介します。

お尻は丸みがあり、一方向だけ伸ばしたとしても効果的ではありません。

より短時間かつ効果的にストレッチを行い、トレーニンング後はもちろんのこと、日常の疲れを溜めないように工夫をしていきましょう。

【まとめ】

いかがでしたでしょうか?

ダンサーの方からのご相談が多い、美しいボディラインの作り方・ヒップ編として4種類のエクササイズをご紹介させていただきました。

美しい身体は、使い方が非常に上手になると自然に形成されていくことが多く、パフォーマンスとも比例していきます。

今回ご紹介したエクササイズは基本的なものになりますが、運動中に「頭上から紐で吊られている感覚」で常に「軸」を意識して行うことで、数倍の効果が得られます。

ぜひ集中して取り組んでみてください。

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