【美しいボディラインの作り方・足首編~上級~】

トレーニング

ダンサーの方から、足首を強くしたい・長く見せたいといった相談が多く寄せられます。

社交ダンスのラテン種目において、足先を長くすることは脚を長く見せる方法の一つです。

また、ロングドレスから見える足先を綺麗に見せることも重要です。

どちらも“アーチ”の機能が低下してしまうと足部が潰れてしまい、足首のボディラインは崩れてしまいます。

足首は身体を一番下で支えている土台となるので、様々なトレーニングの効果を高める上でも、足首を安定させることがとても重要になってきます。

支えとなる足首をトレーニングするために、今回は

① 足首編(初級)の復習

② 足首のボディラインの鍛え方~上級編~

③ セルフケアの方法

の順に解説・紹介していきます。

尚、足首編~初級~としてトレーニングもご紹介していますので、こちらのコラムも合わせて読んでいただくことをおすすめします。

足首編(初級)の復習

【足首の構造について】

人間の足には3つの「アーチ構造」があります。

① 内側縦アーチ・・・足を内側から見たときに”土踏まず”と呼ばれる地面に接地しない部分

② 外側縦アーチ.・・・外側にも内側よりもやや低めに形成

③ 横アーチ・・・母趾球から小趾球にかけて

足裏のアーチが、衝撃を吸収分散して体にかかる負担を和らげる働きをしています。

ところが、アーチがつぶれてしまっていると、足裏で吸収されるはずの衝撃が体に伝わり、膝・腰・肩など上半身にまで負担が掛かることになります。

この足のアーチがクッションのような弾力性を有するためには、“足底腱膜”と言う強靭な縦走線維束が足裏の踵骨から足趾に向かい扇状に張っています。

この「足底腱膜」のもう1つの機能として「windlass機構」というものがあります。

windlassとは船のいかりを巻き上げる機械のことですが、足においては指を背屈させると足底腱膜が巻き上げられ、アーチが挙上するように働きます。

指を背屈させると足底腱膜が巻き上げられ、windlass機構が働きアーチが上がり、足部が安定し、地面を蹴りやすくなります。

【足のボディラインを構成する筋肉】

足のボディラインを綺麗に見せる筋肉は「前脛骨筋」、「長腓骨筋」、「下腿三頭筋」です。

前脛骨筋・・・脛骨の外側上部から第1中足骨底に付着します。内側縦アーチの引き上げに関与します。

長腓骨筋・・・腓骨頭から第1中足骨底に付着します。外側縦アーチの引き上げに関与します。

下腿三頭筋・・・腓腹筋とヒラメ筋の総称です。ふくらはぎを構成する筋肉でそれぞれアキレス腱を経て踵骨隆起に付着します。

【足のボディラインの鍛え方~上級編~】

早速、基本的なトレーニングをご紹介していきます。

■ダンベル・カーフレイズ:下腿三頭筋のトレーニング

  1. 両手にダンベルを持ち、肩幅に足を開いて立ちます
  2. 踵を上げてつま先立ちになります
  3. スタートポジションに戻り、これを繰り返します

20回×3セットが目安

つま先立ちの時に拇趾に体重が乗り、地面をプッシュするように意識しましょう。

■ワンレッグ・カーフレイズ:下腿三頭筋のトレーニング

① 肩幅に足を開いて、片脚で立ちます

② 踵を上げてつま先立ちになります

③ スタートポジションに戻り、これを繰り返します

20回×3セットが目安

つま先立ちの時に拇趾に体重が乗り、地面をプッシュするように意識しましょう。

■ブルガリアンスクワット:大殿筋、ハムストリングスのトレーニング

① 椅子を背にして立ち、片脚を椅子に伸ばして爪先を立てます

  両手は胸の前でクロスします

② 背中を一直線にしたまま、膝を軽く曲げてお尻を後ろに引きます

③ 床をプッシュしてスタートポジションに戻り、これを繰り返します

20回×3セットが基本

*背中が丸まらないように注意しましょう

■バックステップランジ:ハムストリングス、大殿筋のトレーニング

① 両脚をそろえて直立します

② 片脚を一歩後ろに引き、同時に両膝を曲げて腰を落とします(前脚の膝は90度) 

③ 重心を前脚の踵に置き、体幹がぶれないようにキープします

④ スタートポジションに戻り、左右交互にこれを繰り返します

20回×3セットが目安

*スタートポジションに戻る時は床をプッシュしましょう

*慣れてきたらダンベルや水の入ったペットボトルを左右それぞれに持ってトレーニングしてみましょう!

運動時に筋肉が攣りそうになったり、痛みを感じる場合は、すぐに運動中止してください

【セルフケアの方法】

今回は、「ボール」を使用したセルフケアをご紹介します。

自分で足裏マッサージをすることは難しいですが、ボールを使えば簡単に足裏をほぐすことができます。

~やり方~

① 床にボールを置き、土踏まずの下にボールを当てます

② ボールに体重を掛けて、足裏全体を転がすように動かします

③ 足裏に体重を掛けキープします

ボールを当てることで、足底腱膜の柔軟性を高めることができます。

【まとめ】

いかがでしたでしょうか?

美しいボディラインの作り方・足首~上級編~として4種類のエクササイズとボールを使用したセルフケアをご紹介させていただきました。

上級編のトレーニングは、足首を安定させることが重要です。

ブルガリアンスクワットやバックステップランジは足首が不安定だと身体を支えることが出来ずフォームが崩れてしまいます。

また、足裏のアーチが衝撃を吸収分散して体にかかる負担を和らげる働きをしているので、セルフケアをしてアーチの機能が低下しないように取り組みましょう。

足は体の土台となるので、「美しく立つ」や「運動における動作」の基本となります。ケアと強化をバランス良く行い、パフォーマンス向上を目指しましょう!

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。