【美しいボディラインの作り方・背中編~上級~】
ダンサーにとって「背中は命」と言われるほど、とても大切なパーツです。
社交ダンスのスタンダード種目はホールドした時の背中の広さが大切ですし、ラテン種目でも体を大きく見せることが重要なので、背中が大きいことは有利と言えるでしょう。
背中が丸くなり姿勢が悪いと、せっかく綺麗なドレスを着ても台無しになってしまいます。体を反った時の背中の余分な脂肪は邪魔でしかありません。
また、リードやフォローといったカップルダンス特有の力の伝達方法があり、背部の機能性が高いと、いわゆる「踊らせるのが上手」なダンサーに近づきます。
そのためにも、背中のトレーニングは重要といえるでしょう。
そこで、今回は
① 背中編(初級)の復習
② 背中のボディラインの鍛え方~上級編~
③ セルフケアの方法
の順に解説・紹介していきます。
尚、背中編~初級~としてトレーニングもご紹介していますので、こちらのコラムも合わせて読んでいただくことをおすすめします。
目次
【背中編(初級)の復習】
【背中をトレーニングするメリット】
- 背中を鍛えることによって肩こりが改善できる・・・肩こりの原因は様々ですが、原因の一つに姿勢の悪さが関係しています。日頃デスクワークが多い人は、パソコンの見過ぎでいつの間にか頭が前に移動しています。すると首や肩まわりに負担がかかり、凝りが生じます。
- ボディラインだけではなく睡眠の質も良くなります・・・背中の筋肉が衰え姿勢不良になると、肩が前に出て大胸筋(胸の筋肉)が収縮し、胸の開きが狭くなり呼吸が浅くなってしまいます。すると、睡眠の質が悪くなり、朝起きても疲れが抜けないといった悪循環になってしまいます。姿勢を正すだけでも一時的な効果は得られますが、背中を鍛えると胸郭が広がり、深い呼吸がしやすくなります。
【背中のボディラインを構成する筋肉】
背中のボディラインを綺麗に見せる筋肉は「広背筋」です。
- 広背筋・・・脇の下から腰にかけて逆三角形についている筋肉。開いた腕を閉じるときや、後ろに挙げるときに関与します。
【背中のボディラインの鍛え方~上級編~】
早速、基本的なトレーニングをご紹介していきます。
■チンニング:広背筋のトレーニング
① 懸垂をした際に、前腕が床と垂直になる手幅を目安にチンニングバーを握りぶら下がります
② 両膝を曲げて両脚をクロスし胸を張ります
③ 鎖骨の真下を目安にバーを引いて懸垂をしたら、元に戻ります
10回×3セットが目安
■ベントオーバー・ロウ:広背筋のトレーニング
- 脚を腰幅に開いて立ち、両膝を軽く曲げます
- 背中を伸ばしたまま上体を前に倒し、頭からお尻を一直線にキープします
- 左右それぞれの手にダンベルを持ち、両腕を床に向かって下ろします
- 脇を締めた状態で両肘を天井方向に引き上げ、戻します
20回×3セットが目安
■ワンレッグ・ベントオーバー・ロウ:広背筋のトレーニング
① 両膝を軽く曲げて立ち、右脚に体重を乗せて左脚を後ろに伸ばします
② 同時に上体を前に倒し、肩から踵を床と平行にキープします
③ 両手それぞれにダンベルを持ち、両腕を床に向かって伸ばします
④ 体勢をキープしたまま、両肘を天井方向に引き上げ、戻します
15回×3セットが目安
■ケトルベルデッドリフト:大殿筋、ハムストリングス、広背筋のトレーニング
① ケトルベル一つを両手で持ち、胸を張って構えます
② 両膝を軽く曲げてお尻を後ろに引き、背中を一直線にしたままケトルベルを下ろします
③ 肩甲骨を寄せながら上体を引き上げスタートポジションに戻ります
20回×3セットが目安
*背中が丸まらないように注意しましょう
運動時に筋肉が攣りそうになったり、痛みを感じる場合は、すぐに運動中止してください
【セルフケアの方法】
今回は、「ストレッチポール」を使用したセルフケアをご紹介します。
~ストレッチポールの効果~
① 筋肉が緩む・・・ストレッチポールに寝てゆっくり呼吸をすることで、胸や肩、太ももといった緊張しやすい筋肉が腕や足の重さで自然とストレッチされます。
無理に伸ばすのではなく、自分の重さで自然と緩んでいくことがとても大切です。
② 背骨が整う・・・ストレッチポールに寝ると、頭蓋骨の後ろ、胸椎(肩甲骨あたりの背骨)、仙骨の下方(骨盤の後ろ)の3点のみがストレッチポール®にあたり、下から押される形になります。
これにより、丸まっている背中は適度なカーブに戻り、反り腰は改善され、骨盤は適切な角度になります。
③ 呼吸が深くなる・・・ストレッチポールに寝ると背骨のみで身体を支えることになり、肋骨が開きやすくなります。そこでリラックスして呼吸をすることで、より大きな呼吸をすることができます。
~やり方~
① ポールの端にお尻を乗せ、両手を床につけます
② そのまま両手で身体を支えながら、ポールに背中を沿わせるようにしてゆっくりと仰向けに寝ます
③ ポールにお尻から頭まで乗るように調整しましょう
④ 背中全体が波打つように脱力して行います
【まとめ】
いかがでしたでしょうか?
美しいボディラインの作り方・背中~上級編~として4種類のエクササイズとストレッチポールを使用したセルフケアをご紹介させていただきました。
背中のボディラインを美しく見せるには、「姿勢」が非常に重要です!
姿勢を正そうと意識して背筋を伸ばすのではなく、自然と姿勢がただしくなるようにトレーニングを行いましょう。
歩いている・立っているだけで、つい視線を奪われてしまうような美しい背中を目指してください!
大島でサモーナスポーツ整骨院を経営・指導でスタッフを育て上げる。
多くのプロアスリートのトレーナーとして経験を積み、2021東京オリンピックのトレーナーにも選出される。
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